…戻らなくちゃ。



私はケンジをおいてきてしまった事を思い出し、もう一度鏡を見て髪をなでつける。


…今日は私の誕生日なんだから。


さっきの変な男の事も、夢みがちな運命の話も忘れよう。


、自分の頬をピシャッと叩き、外へ出た。




ドンッ



ぼぅっとしていたせいだろうか。

私は化粧室の出口で人とぶつかってしまった。


「スミマセン…!」


咄嗟に頭を下げる。

とそこには。

見覚えのある靴。

さっきまで隣にいた…


「大丈夫ですよ。」


そこには、あの失礼な男がニヤリと笑い立っていた。

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